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山行報告:八ヶ岳登攀合宿

八ヶ岳登攀合宿 赤岳西壁主稜、中山尾根、大同心南稜、阿弥陀北稜、阿弥陀北西稜


ルート図

行程

  • 2月20日 静岡ー八ヶ岳山荘ー行者小屋
  • 2月21日 登攀
  • 2月22日 登攀
  • 2月23日 登攀
  • 2月24日 登攀
  • 2月25日 行者小屋ー八ヶ岳山荘ー静岡

メンバー

森下、佐々木、浅田、山口、原


年末に冬の登攀の難しさを実感し、悔しいのでスキルアップのために八ヶ岳にこもって壁を登りまくった。
天候に非常に恵まれ、楽しい毎日だった。

text:森下 photos:森下


2月20日 晴れ

静岡ー八ヶ岳山荘13:00ー17:00行者小屋

テスト明けで解放されて幸せな気分のまま山の準備。
食料ははビンビール2本(もっと持ってきゃ良かった)、ワイン2L、梅酒2L、大量の生野菜、ウイスキー少々。 ベースまでなのでとにかく重さを考えないで買い物をした。ビールの量をケチったことだけが悔やまれる。

八ヶ岳山荘の到着が我々の時間のルーズさや車の混み具合などから、思ったよりも遅かった。 この日は土曜日だったため、駐車場はものすごい車の量だった。
そしてトレースもこれでもかというくらいついていた。荷物は結構重かったが、行者は近いので大したことなかった。 水場もあり、快適。竹ペグの代わりに割り箸を埋めた。 9:30就寝


2月21日 晴れ

5:00起床ー赤岳西壁主稜(森下、浅田、原)、中山尾根(佐々木、山口)ー行者小屋(赤岳組13:45、中山尾根組17:40)

赤岳西壁主稜は取り付きがとてもわかりやすいルートだった。 下部は簡単で、ハンガーボルトもあった。なぜかカメラが動かなくなってしまい、写真が撮れなかった。
途中の岩の下でピッチを切り、左が凹角で右がクラックのところを突破する際に少し登りすぎてしまった。 ここから上はほぼ残置支点がなく、岩で取って登って行った。
山に向かって右側の壁にも人が取り付いていて、正直絶対ルートを間違えたと思った。 しかしそっちは別のルートで、しっかりと行こうとしていたルートを辿れていた。

テントについて中山尾根組を待ったのだが、すこし帰りが遅くて心配した。無事に帰ってきてくれてよかった。

夜はニンニクカレーを食べた。山でニンニクを食べるのは初めてだったが、感動的にうまかった。
9:30就寝


2月22日 晴れ

5:00起床6:40発ー中山尾根(森下、佐々木、原)、赤岳西壁主稜(浅田、山口)ー行者小屋(中山尾根組15:35)

雲ひとつない快晴。最高だ。しかもこの日から平日なので、テン場がガラガラになった。
この日は昨日赤岳に行ったタッキーさんがアルパインのリードをするためにもう1度赤岳に行き、残りの3人は中山尾根に行った。

中山尾根は予想以上に難しいルートだった。特に上部はピンがなく、緊張した。リードをする際にはダブルアックスで行ったほうがいい個所がいくつかあった。 原くんはまだアルパインが不慣れで、辛そうだった。

ちなみにこの日の夜にカメラが謎の復活を遂げた。

テント風景1

テント風景2


2月23日 晴れ

4:30起床6:15発ー大同心南稜(森下、佐々木)、阿弥陀北稜(浅田、山口、原)ー行者小屋(大同心南稜組15:20)

大同心は苦戦することが予想されるので、早めに起きて出発。阿弥陀組も一緒に起きて朝食を食べた。

7:45には取り付きに着いたのだが、どこから登り始めるか分からずに迷い、結局9:00に登り始めた。 ちなみに取り付きは足場が悪いので、先に手前の平らな所でハーネスやロープを準備しといたほうがいい。

下部は気持ちよくクライミングを楽しめた。11:00にドーム取り付きに行けた。2時間でドームまで登れるとは思ってなかった。
ドームは遠目から見ると垂直だけど大丈夫なのか?と思っていたが、近くで見たら思ったよりもさらに垂直で、正直怖かった。

森下が先にA1でドーム頂上へ登った。 要所要所にしっかりとボルトがあるので、安全性は大丈夫だったが、あまりA1慣れしてないので疲れた。
最後のあと5mほど登れば頂上!というところでフィックスが遠くにあったので、おかしいな〜と思いつつフリーで行ったのだが、超悪かった。 しかもフィックスがないのではなく、フィックスは風で上に上がって止まっていたのだった。なので命からがらフィックスの下をつかんだら、いきなり上のフィックスのたるみがなくなって下に落ちそうになった。(日本語がうまく通じてなかったらすみません)
山頂に着いた時は思いっきりインディアンコールをした。気持ちよかった。結局ドームの取り付きから上に行くまでに2時間かかった。かかりすぎだ。 ケンケンさんは1時間半ほどで上まで来た。やはり佐々木もA1慣れしてないのできつかったと言っていた。

何はともあれ登ってみたかった大同心を登れて良かった。下降は大同心と小同心のあいだの沢沿いに行った。取り付きに下りてくるときには天気が良すぎて取り付き付近は雪崩が起きそうな感じがして気持ち悪かった。

阿弥陀組はやーさんが調子が悪くなったので、登ってからすぐに下りてきたそうだ。

大同心ドーム

阿弥陀岳中岳赤岳


2月24日 晴れ

4:00起床5:40発ー阿弥陀北西稜(森下、佐々木)、赤岳〜硫黄岳縦走(浅田、原)ー行者小屋(大同心南稜組13:35、原君14:30)

この日は12月にマーサーさんとやーさんと弓ちゃんが行った北西稜に行った。
タッキーさんと原君は縦走をし、やーさんはテントで療養した。

阿弥陀の北西稜に行く道は八ヶ岳山荘から行者小屋に向かう途中にあるのだが、入口には見てて嫌になるくらい赤テープが貼ってあった。 樹林帯にはトレースがあったのだが、涸沢からトレースがなくなった。しかし赤テープがギリギリ見えたのでそれを頼りに行った。
あまり人が入ってないのか我々が道を大幅に間違えたのかわからないが、ほぼ腰ラッセルで登って行った。 分かりやすい大きな岩がでてきて、そこのところでハーネスとアイゼンをつけた。

小ピークから第一岩峰まではコンテで行った。おそらく初心者でない限りコンテでいいだろう。 この日は特別天気が良くて、節稜からの見晴らしが素晴らしかった。

1P目は森下が行ったのだが、50mのばしてギリギリ届くところにあまり強そうでない残置支点があった。ハイマツで補強してビレイ。おそらく正解は手前で切って、取り付きから60mほどのところにあるハンガーでピッチを切るのだろう。
ケンケンさんがとった2P目の第2岩峰のラインは中央のクラックを行くラインだったが、近くにA1用だと思われるピンが打ってあった。 フォローで登るのも怖いくらい難しかった。
抜けた後にもう1か所怖いところがあったので、そこでロープを出したが、基本的に第二岩峰が終わってしまえば楽勝だった。 山頂には12:45分に着き、時間的には予想より3時間ほど早かった。いい天気なのでまったり紅茶を飲んでいたら40分も山頂に居座ってしまった。

縦走組は時間が微妙だったために先に原君だけ天狗尾根から下ってきて、タッキーさんだけが硫黄岳まで行った。
天気がよかったのでさぞかし気持ちよかっただろう。

阿弥陀北西稜

大同心小同心

テント


2月25日 晴れ

起床5:00行者小屋7:15発ー9:40八ヶ岳山荘ー静岡

まさかの6日連続の晴れ。きっと神様が見ていたのだろう。
帰りは森下がスピード違反で捕まった以外何事もなく帰ってきた。

若さゆえの


総括

天気も内容も良い合宿だった。
毎日クライミングできたので収穫も多かった。


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