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山行報告:春合宿 塩見岳 


ルート図

行程

  • 3月16日 浜松=塩川小屋駐車場
  • 3月17日 塩川小屋駐車場―三伏峠小屋
  • 3月18日 三伏峠小屋―本谷山―権衛門山―塩見岳―権衛門山―本谷山―三伏峠小屋
  • 3月19日 三伏峠周辺にて搬送訓練
  • 3月20日 三伏峠小屋―塩川小屋駐車場=浜松=静岡

メンバー

L:森下 SL:小田切 M:ヘイキ、浅田、佐々木、室伏、山口、大西、原、峯尾、山下、真先(OB)


12人もの大人数で行ってきました。

text:峯尾 photos:浅田


3月16日 天候:晴れ

静岡組と原くんは浜松へ、文登研帰りの三人(佐々木、森下、峯尾)は搬送訓練の伝達講習を行う。要救助者の梱包は発想、連携、正確性、スピードが大事だ。その場にあるものを使って、要救助者を搬送できないといけない。
今後も訓練が必要だと思う。

ちなみに、昼食はcats cafeで。普通のランチが良かったのに、超特大パフェ・アンビリーバブルを食べるはめに。でも、一緒に頼んだ四川風ポテトの辛さがパフェの甘さを見事に中和してくれて、最後まで食べ続けることができた。満足、満足。

アンビリーバブル

浜松を出発し午後10時ごろ塩川小屋駐車場に着く。テントを二つ張って、車とテントに分かれて寝た。自分のテントでは酒を1時間くらい飲んでいた。


3月17日 天候:晴れ 気温−5℃

5:00起床7:00駐車場発〜9:55(1785m地点)〜11:30(2225m地点)〜13:50(2600m地点)〜14:15三伏峠小屋

朝5時起床。自分は10分ほど寝坊して、みんなはすでに朝飯に取り掛かっていた。誰か起こしてくれ・・・。遅れて食べ始めるが、テントをたたまれてしまい、結局車で食べた。共装を分けて出発。

出発

今回は文登研で習ったナビゲーションをやってみた。あらかじめメモしておいたこと(方角、標高、距離)とコンパス、地図を使い現在地を把握、進路を決定しながら進んだ。
ちなみに、自分は先頭を歩き、かなり責任を感じた。雪がだんだんと深くなってからは小田切、ヘイキさん、室伏、自分の四人で先頭を交代した。2225m付近でスパッツを着ける。
2600m付近ではパーティーが二つに分かれ、森下を含む後組はそこで休憩した。先頭組は先に進み、14:15頃、三伏峠小屋に到着。後組も合流した。

小屋の中に荷物を入れ、テントを張る。小屋の傍にいい感じに雪が積もっていたので、みんなで六人用の雪洞を掘った。ケンケンさんは弱層テストの為に巨大な穴を掘っていた。

6人用雪洞

雪洞が完成し、小屋で乾杯。一部屋に12人もいることがあり得ない。すごいにぎやか。もうこんなことは無いかもしれない。一心は原因不明の頭痛を訴えて吐いた。オープンビバーク、雪洞、テントに分かれて寝たのが午後8時。

小屋で飲み会


3月18日 天候:曇り/雪 気温:−5℃(小屋)、−15℃(外)

5:15三伏峠小屋〜6:45本谷山〜8:25権衛門山〜11:50塩見岳山頂〜2パーティーに分かれる〜17:40三伏峠小屋(1パーティー目)、20:00三伏峠小屋(2パーティー目)

朝三時起床。この日は最低限の荷物で塩見岳までピストンする予定だった。朝飯はマルタイ、おいしかった。一心が少ししか食べて無くて気になった。朝ごはんをしっかり食べないと動けない。

自分が先頭でヘイキさんに歩き方を教わりながら進む。本谷山付近からは、弓ちゃんとラッセルを代わる代わる。途中、やーさんのワカンが壊れたので、本谷山山頂でヘイキさんが修理した。
8:25権衛門山着。その後、塩見小屋直下の斜面への取り付きへ。そこでアイゼンを履く。この辺から斜面が急になり、氷も出てくるので、アイゼンの歯が丸い人は大変そうだった。

塩見岳を望む

いよいよ塩見岳への最後の登りに着くが、原くんがとても疲れていた。原くんを取り付きのコルに残し、11人で山頂を目指した。ヘイキさん先頭で急な岩稜を登った。降りる時が恐ろしい。
11:50塩見岳登頂。帰りはヘイキさんがリードでロープを張り、岩稜を降りた。そこから塩見小屋付近までコンテをしながら進む。

塩見岳山頂1

塩見岳山頂2

14:30樹林帯に着き、2パーティーに分かれる。17:40、自分を含む1パーティー目が小屋に着き、水作りをしながら2パーティー目を待った。待ってる間はかなり不安だった。
なぜなら、小屋まで辿り着けずビバークする可能性があったから。そして、もしそうなった場合の装備、食糧、体力が十分でないと思ったから。20:00、2パーティー目が小屋に着いた。良かった。すぐにテントに入れて、温かい紅茶を出した。

晩飯を食って、さっさと寝た。


3月19日 天候:晴れ

搬送訓練、雪訓

朝8:00起床。この日の朝食はぺミカン2個、マルタイ、金ちゃんラーメンを使った豪華な朝食になるはずだった・・・。
が、カレーがこぼれて大惨事になった。おまけにラーメンがふやけてパスタみたいになってしまった。
みんなでこぼれたカレーをかき集め煮沸消毒して食べた。パスタはまずかったが、カレーはうまかった。

こぼれたカレー

11:30外へでてワカンの装着の仕方を確認してから、搬送訓練スタート。2班に分かれて、要救(森下、ヘイキ)の梱包を行った。
梱包作業では、スリングが足りず、ロープを使った。

梱包後、三伏峠の方向に実際に搬送していたが、なんと森下を包んでいたタープが派手に破れてしまう。仕方ないので、持ってきたレスキューシートで再梱包して三伏峠の稜線まで搬送した。
その帰り、トレースに頼らず進んでいたが、なぜか崖に出てしまう。これはおかしいと思いながらも崖沿いに進む。
途中インディアンコールをすると、進行方向から返事が返ってきたので、そのまま進む。するとトレースだらけの場所に着いてしまった。
現在地が分からなくなったので、自分だけトレースを辿り先に行く。すると、三伏峠の稜線に出た。
どうやら、自分たちのトレースを辿り小屋の傍でグルグルとさ迷っていたらしい。

梱包された森下

梱包されたヘイキさん

ヘイキさんの班はその間、雪訓(滑落停止、アンカー構築・耐久テスト、スタンディングアックスビレイ)をしていた。

夜は残った酒とぺミカン三個を使った、豪華な飲み会だった。


3月20日 天候:晴れ 気温:−5℃

7:35三伏峠小屋〜11:30塩川小屋駐車場〜浜松〜静岡

5:00起床7:35発。登ってきた尾根を降りる。下山中、何回か転倒してしまった。

11:30駐車場に着く。片づけをして、出発しようとしたところ、森下の車のエンジンがかからない。
バッテリーがあがっていた。近くにいたおじさんのおかげで助かった。おじさん、ありがとう。

途中、とても広い温泉施設で温泉に浸り、昼食を食べて帰った。

下山後


まとめ

パーティーの先頭は難しい。大人数になると特に。周りの状況の変化に常に気を配り、次の行動を予想し続ける。
その一方で、パーティーの様子にも目を配らないといけない。判断が遅れたり、誤ったりすれば、パーティーの進行を妨げ、時には危険な目にあわせてしまう。
自分にはそういったものが足りないと思った山行でした。


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