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行程
- 2月16日 静岡・魚津
- 2月17日 魚津・宇奈月・突坂尾根832m
- 2月18日 832m・突坂山・1500m
- 2月19日 1500m・猫又山2300m
- 2月20日 猫又山・清水岳・旭岳・白馬山荘
- 2月21日 停滞(白馬岳ピストン)
- 2月22日 白馬山荘・白馬鑓ヶ岳山頂下(引返し)・白馬岳・白馬大池
- 2月23日 白馬大池・栂池スキー場・白馬・静岡
メンバー
桐山、中岡、平気
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冬合宿に計画していた北アの末端の山登りを春合宿で実現する。また、ルートにもっと長い尾根
を選び、予備日含めて17日間もあるので、白馬岳から後立山連峰を鹿島槍ヶ岳までと、南へ縦走する。
尾根のラッセルや雪稜、不帰、五竜、鹿島槍の岩稜といったいろいろな様子があって
変化に富んだ計画であったが、結局山に行ったら白馬からの敗退で終わった。
面白い出来事が多かった。まず北陸・魚津の雨で出発を1日遅らせた。大糸線の電車が一部バス代行
になっていた。アプローチの黒部峡鉄道のトンネルが天井が低くザックが痛んだだけではなく膝が疲れた。
入山初日、桐山が滑落した。二日目、中岡と平気が滑落した。三日目、雪崩そうな斜面の登攀。
四日目いよいよ吹雪いてきて、旭岳周辺の広い雪原で視界ゼロ。平気が雪庇を踏んだ。五日目、桐山の体調不良で晴れた日の快適な停滞。
六日目、白馬より南へ向かい、ビレーが不可能なアイスクライミングとなったため計画中止を決め、
強風の中白馬岳へ引返した。
これを書いているのは敗退してから一週間。計画通り行けば、今日までは山にいたと思う。
悔しい気持が薄くなった今、結果的に、みんなが生きて帰れたことを考えると、
引返すのが正しい選択であったかもしれない。
元々計画作成が失敗し、計画の段階でメンバーの経験等にもっと気を配るのであった。
自分が岩場、難しい山へ行きたいからといって、今回のような、何とかしようがどうにもならない、
ロープが使えない場面がこれからも出るだろう。そのため、合宿という大きな計画、
大きな成長の可能性を持つ場に備え、しっかりと雪上訓練、体力トレーニングを行なって行きたい。
総合的に言うと、メンバーそれぞれ何かを得ることができ、そして少なくとも私にとっては
少し充実感に欠けても、非常に楽しい山行であった。北アルプスのほぼ北末端の二月:一週間
生活し、好天に恵まれ、雪質がよく、氷が面白く、景色が素晴らしく、日焼けが酷く。。
また、白馬周辺の氷斜面やその支点が取れない特質が登攀の課題としてなかなか面白くて、
また機会があれば行きたい、楽しみたい、今度こそ越したい気持はある。
text&photos:平気
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